綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

夕焼けの光の中に立つ影は

オヤシラズを抜きました。それも一気に2本。
ちなみに来週もう1本。
実は去年も1本抜いているのですが、年々歯科技術も向上しているようでほとんど無痛に近い処置でした。
歯医者といえば昔から「痛い」「怖い」「歯科衛生士のお姉ちゃんのおっぱいもみたい」の三拍子が定番でしたが、これからはこういったイメージも払拭されていくのかもしれません。

ちなみに僕は歯医者が嫌いではありません。むしろ歯医者に行くのが楽しみなんです。しかし、こう痛くないとあんまり行く気が起きません。去年歯科通院を途中でやめてしまったのも処置が痛くなくなってしまったからです。別にプラークコントロールとかどうでもいいんです。あの改造手術を受けるかのようなシチュエーションが好きなんです。ギュルギュルと迫り来るドリル音、ズゴゴゴーッと血液まで吸い上げるかのように唾液を取るバキューム音、あれが好きなんです。輝く白い歯とかどうでもいいんです。林檎をかじって出血すれば「ああ俺の身体がきちんと腐ってきている」と実感できるからそれは別にいいんです。


僕は高所恐怖症のくせに絶叫マシンが好きなのですが、それも歯医者と同じ心理です。ガクガクブルブル震えながら「殺すなら殺してみろおおおお!俺を罰してみろおおおお!!」と心で叫ぶのがとても気持ちいいからです。
怖くないんじゃないんです。すっごい怖い。背筋が凍りついて激しい動悸で頭はクラクラ、股間はおそらく5歳時なみのサイズまで縮こまっています。そんな恐怖の中に自分を置くのが好きなんですね。なんか安穏と暮らしていることが許せないというか不安でたまらないというか、自分の中でバランスが取れないんです。苦しんでいて当然というか、苦しんでいるからその分だけ自分を許してやれるというか。

そんなに恐ろしい体験をしたいなら北朝鮮でもアフガンでもどこでも行けばいいという話なんですが、安全が約束されていなければダメというこのどこまでも姑息で意気地なしで卑怯な性格。我ながらホント似非だなー、フェイクだなーと笑ってしまいます。なんていうんだろう、今日は1時間歩いたからスイパラでがっつり食べても平気だよねみたいな?


うまくやりたいなあといつも思うのですがいつも失敗します。
たいていは同じようなことが原因で、ようするにいつも同じあやまちの繰り返し。
いい加減学習しろよ!とは思うのですが、なかなかにうまくいきません。
なんでだろ。ああもういやん。おっぱいもみたい。

GachifloZ