綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

絶対ネタバレしないヱヴァンゲリオン新劇場版:Q


ガールズを学校に送ったその足で映画館へ向かいました。映画館にはそれっぽい人がたくさんいたので「やっぱり人気があるんだなあ」と思ったり「平日の昼間だっていうのにみんなヒマだなあ」と思ったり。あっ、俺もか。
中でも濃そうな人たちがいて僕は少し怖くなったのですが、彼らはみんなプリキュアのシアターに入って行きました。人生奥が深いなあ。

席に着くと僕の隣の席に服とカバンが置いてあったんです。別に気に留めてもいなかったんですが、しばらくするとアラフォーくらいの奥様(想像)がやってきて、「あの・・・席の番号を確認してもらってもいいでしょうか」と僕に言うのです。僕はそーゆーところは抜け目がない・・・じゃなくて抜かりがないので「いや・・・僕はこの席ですね。そちらは何番ですか?」と聞くと、服とカバンが置いてある席がその奥様(想像)の席だったんです。僕の連れが荷物を置いていると思ったんですね。
奥様(以下略)が少し困った顔をしていたので「きっとこの服の人が間違っちゃったんですね。その隣だけ空いてますから一つ間違えたんですよ。そっちに置いておきましょうか。」と言って僕は服を隣へ移動させました。座面がすっと上がったので、僕はそれをそっとおさえ「どうぞ」と奥様に着席をうながしました。奥様は小首をかしげて「ありがとうございます」と言って席に座りました。

映画が終わって奥様が席を立とうとした時、奥様のバッグから目薬がぽろっと落ちました。奥様はそれを拾おうとしたのですが、その目薬がちょうど僕の足元に転がってきたので僕はそれを拾おうと手を伸ばしました。すると奥様の伸ばした手と僕の手が触れそうになりました。なぜだかわからないけど僕は反射的に「あ、すみません」と言って伸ばした手を戻しました。目薬を拾った奥様の指先はとても綺麗でしたが、左の薬指にリングはありませんでした。
奥様はくすりと微笑んでまた「ありがとう」と言いました。


僕は彼女をナンパすべきだったのでしょうか。

GachifloZ
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