綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

あなたは美しい腹筋に憧れるだけですか?

最近テレビの通販番組が気になって仕方ない。
別に青汁や黒酢が好きなわけでも、熟女のたるんだ二の腕に興味があるわけでもない。マッサージ機器を試す女性バイヤーの喘ぎ声には過敏に反応するものの、それが目的ではない。

通販番組につきものの「個人の感想」映像が気になって仕方がないのだ。「こんなの初めてですぅ!もう手放せませんッ!」とか、「嘘みたいに朝スッキリ!生まれ変わった気分です!」という例のアレだ。

で、「例のアレ」の何が気になるって、その登場人物だ。
どこぞのタレント養成所のお年寄りに仕込みで喋らせているのか、はたまたリアルにカメラアピール上手なお年寄りを探しだして来るのかは知らないけれど、オレはもう彼ら彼女らが気になってしかたないのだ。さらに厳密に言えば、彼らの証言VTRとともに必ず流れる「○○ ○○さん(45)仮名」というテロップがどうにもこうにも気になるのだ。

ここでこのアニメキャラクターを見て欲しい。

これはこの夏の新番組アニメ「うしおととら」に出てくる主人公の父親だ。噂のAppleMusicで検索してみても常に"No Result"(よーするに検索結果なし)でおなじみ?の筋肉少女帯がOP曲を提供した、この夏最注目のアニメ(これくらい宣伝しとけば画像無断転載も許してくれるだろう)に出てくるこのおじいちゃん、何歳の設定だと思う?

47歳だ。47歳だぞ。47歳ってのは世間様からすればこんな感じなんだ。驚愕の事実だ。別にオレが47歳ってわけじゃないけど、オレの想像している47歳とはかけ離れている。
で、落ち着いてテレビに出てくる人の年齢を気にするようにしてみたら、まあどいつもこいつもとんでもない年寄りばかりなのだ。えっ、この人40歳かよ!60歳くらいじゃないの?!ってな具合だ。

さすがに通販番組で感想を述べている取手市在住50歳の主婦坂倉麻友子さん(仮名)の写真をUPするわけにはいかないけれど、びっくりさせられることが実に多い。


その昔ガンダムのシャアが20歳だとかサザエさんが24歳だとかいう設定を知り「いくらなんでも!」とは思っていたが、自分が考えている年齢像というものは根本から間違っていたのだとあらためて痛感させられている。
おそらくは自分が思っている年齢像に15-20歳くらい足したくらいが実像なのだ。


ガールズも大きくなって上はもうリアル中2だけど、オレの中では確かにまだ5歳くらいだ。ももクロさんも来年には全員が成人しているが、オレの中ではまだ小中学生だ。オレの親父やご母堂様もいい加減良いお年頃だが、オレの中ではようやく還暦くらいだ。

もちろん自分自身もそうだ。

たぶん自分の中では自分を30歳くらいに考えている気がする。でも違うのだ。「ほっときゃ治る」と思い放っておいた足首の捻挫はいつまで経っても治らない。ベビメタさんのLIVEからもうかれこれ何週間も経っているというのに。
一晩寝れば取れるはずの疲れは取れないし、無限に製造されると思えた子種もすっかり工場は閉鎖状態だ。


だがしかし。
だがしか−し!
その感覚のズレがとても大切なことを教えてくれるような気がする。

オレは自分が思うよりずっと大人で、きっと思うより経験値は貯まっていて、だからこの先もきっとうまくやれるのだ。不安に怯え息を押し殺して暗闇にひきこもらなくてもよいのだ。
ガールズはオレが思うよりずっと大人で、だからきっと案ずるほど心配することはないのだ。信じて任せていればよいのだ。
そしてやっぱり両親は大事にしなければならない。いつまでも幼き頃の若き父母の幻影を見ていてはならないのだ。

皇潤を飲んで元気いっぱいと笑うTVの中の人たちを観ながら僕はなんだかそんなことをぼんやり考えている。アブトロニックでも買って腹筋鍛えようかな。モテモテになっちゃったらどうしよう。


GachifloZ


追伸

昨日1号とダベってたら「今日さー、今のカレシと前のカレシとその前のカレシと、それからアタシに片思いしてる男の子と5人だけになっちゃってー。すんごい気まずかったんだよー」とか抜かしやがるので、やっぱり不安なったのであったのであった。それって単なる男好きじゃ・・・遺伝子って怖い。