綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

心の銃


痛そうなので地下鉄に飛び込もうとはあんまり思わないのですが、なんかこうたまに逆方向の地下鉄に飛び乗りたくはなります。ラーメン二郎にずっと並んでる列から突然飛び出したくなるような、そんな衝動に襲われるんです。もちろんすぐ後ろの人が詰めて僕は一番後ろに並ぶことになるんですけど。とほほ。

列を外れることは簡単なんですが、また並び直すというのはやはりとてもめんどくさいですし、「ばかだなー」と思われるのもシャクです。ただそれに意味がないとは思わないんです。むしろ後でバカと言われるぶんだけ列を外れた時の風景はいいような気さえします(おおくの場合は「やめときゃよかった」なんですが)。

でも列を外れるのには勇気がいります。勇気というよりは蛮勇でしょうか。無鉄砲さ?あと若さも必要です。並び直して元の位置に辿り着くまでの時間を持っていないといけないからです。列を外れるっていうのはプラスアルファの何かが欲しいわけで、何かを捨てたいなら並ぶこと自体をやめればいいのです。でもそれは「逃げ」に過ぎません。列を外れるのと並ぶのをやめるのはやっぱり違うと思うのです。

僕はとにかく列を外れてみたくなるんです。道を外れたくはありませんが、レールは外して走ってみたいとは強く思います。好奇心旺盛というと聞こえがいいんですが、そういうのともなんか違う気がします。やっぱり逃げなのかなー。

なんか僕はたまにハイブリッドを通り越して電気自動車全盛の未来社会で燃費の悪いロータリーの3ペダル乗ってるような錯覚にとらわれます。「いや、これは好きでやってるんで放っといて下さい、やっぱり車は3ペダルよね〜、ブロロンブロロン言わないエンジンなんて!ぼわっと煙吐き出してゴホゴホとかオイルの匂い、焼けたアスファルトの匂い、シフトを変える時のあのカチッカチッという感触、どれも愛しくて、自動で止まる機能なんていらないよ!」とか言ってるような、そんな気がするんです。

オートマは楽だし自動停止装置も交通事故の招く悲劇を考えればあるべきなんでしょうけど、やっぱりそれでも俺はブロロンブロロンする車に乗っていたいなあと思うわけです。35GTRみたいなクルマとしての進化ともまたちょっと違って、なんつーか運転してる感が好きなんでしょうか。
あーこのくだりいらなかったな。


休日の朝、なにも予定が無い時はいつもの通り早起きをして、いつもの通り家事を済ませ、いつもの通り家を出ます。そしていつもの駅にいつもの時間に立って、逆方向の地下鉄に乗ってみたりするのです。
少し心が楽になるような気がするんです。

みなさんもぜひ。


GachifloZ
oooxxx