綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

理不尽をぶっとばした午後

腹減った。カレーが食べたい。

なんでこんなに立て続けに日記を書いているかというと、まごうことなく現実逃避である。決して暇なわけではないので、要するに現実逃避なんである。「早く退勤時刻になれー退勤時刻になれー」と呪文のように唱えていると仕事をサボっているのがバレてしまうので、いちおうPCに向かってカタカタ呪文を書き連ねているのだ。サイテーの大人だ。

振り返れば誰よりもバリバリ働いてきたような気がするのにこの体たらくはなんなんだろう。もはや生きることに飽いてしまったのかもしれない。なにかこう随分長く生きてきたような気がするし、実際周りは年下ばかりだ。すっかりヨーダあるいは永六輔だ。

永六輔なのに考えていることといえば美人のお姉さんのことばかり・・・いや正直に言おう、エログロばかりだ。どういうことなんだ一体。
アラフィフともなれば銀座かどっかでジャズを聴きながら前衛芸術でも語っているんじゃなかったのか。いったいどこでどう間違えて吉野家筋少聴きながら新作ゾンビ映画のレビューを見ているんだ。どういうことなんだ一体。

理不尽だ。すべからく自業自得とはいえ理不尽に思える。数千万数億円の貯金がないのもおかしいし、未だにポルシェやフェラーリを乗り回していないのは絶対におかしい。お城のような屋敷に住んでいないのも、何百インチのホームシアターを持っていないのもおかしい。

でもまあ「モノ」以外は充実してる気がするからこれもまた不思議だ。
なんだかんだ理不尽に思えても、土曜日の昼下がりに郊外の喫茶店でフルーツサンドでも食べたら「ま、いっか」と素直に思える。卑屈じゃなくそう思うのだ。

そりゃあ千疋屋や新宿タカノのほうが世間一般的には美味しいのかもしれないけど、オレが美味しいなあと思うんだからそれでいいのだ。郊外の喫茶店でおばちゃんが作るフルーツサンドのほうが千疋屋より美味いなんてそれこそ「理不尽」だけど、なんかそこらへんでバランスが取れているような気がする。結局理不尽は理不尽でしかぶっ飛ばせないんだろう。


何しろ先立つモノが無いので先行きが見えない。全く見えない。たぶん誰より真っ暗だ。ひとりブラック企業でしかも零細だ。少なくともこれを読んでるあなたより真っ暗だし、嫌なことがあればオレはきっとまた逃げ出すに決まってる。でもそれしかできないしこれからもそんなふうにしかやりようがない。いまさら人生革命しても仕方ない。むしろ今のままでいるための革命を起こしたろうとすら思う。「世間規格」なんて大嫌いだ。

あーまだ退勤時間にならない!理不尽だ!


(つづくかどかわからない)