綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

マックス号応答せよ

23日、筋少ライブに恵比寿リキッドルームへ行ってきました。
珍しく(?)ソールドアウトで会場はぎっしり。いつもながらにとてもアツいライブでした。

カミさんも筋少好きのアンダーグラウンドな人なので一緒に行くことが多いのですが、なにせ身体障害があるのでセンターあたりのバーにもたれていないと危険極まりなく、バー確保が毎回ひと仕事です(まあ確保してしまえばあとは関係ないぜとばかりに別れて終演まで僕は毎回ドセンにトツゲキなんですが)。

筋少というバンドは良くも悪くも絶望の中の希望と言いますか「悔しい悔しい悔しい悔しいつらいつらいつらいなぜだなぜだなんで俺ばかりなんだ幸せな奴らみんな消えてなくなれ消えてしまえ」というようなダークサイドから俯瞰するような楽曲が多いので「今に見ておれコンチクショウ!」「恨みはらさでおくべきかッ!」という状況に自分がいる時はもうこれ以上ないくらい心に響くのですが、今の自分は「どうだ見たかわっはっは」という「見返してしまった後」や「恨みを晴らしてしまった後」なので、爆音の中で涙を流しながら頭を振り拳を突き上げるということもなくただひたすら純粋にロックを楽しんだわけです。いやあ楽しかった。


さてそんな楽しい筋少ちゃんですが、今回のライブで僕の右前にいた女の人がまさに「今に見ておれコンチクショウッ!」「恨みはらさでおくべきかッ!」という状況にあるんだろうなあという感じのお姉さんで、僕はもう「ああ、よほどつらいことがあるんだろうな」と思い「そうだ、そうだよ、そうやって拳を突き上げるといいよ、頭を振って髪を振り乱して大声で叫ぶといいよ、僕もそうだった、つらいね、つらいね、本当につらいよね」とテレパシーで彼女に語りかけていました。

モッシュにまみれてほどなく僕は彼女を見失いました。
もしかしたら筋少力によって成仏したのかもしれません。
あるいはまぼろしだったのかも。過去の自分の。


「どうか多くの『彼女』たちが救われますように」とサンタさんにお願いせずにはいられない、そんなクリスマスイブイブライブでした。

GachifloZ