綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

林檎もぎれビー夢


よく見る悪夢ちゃんはこんな感じ。

未来都市みたいな街並みにひときわ高くそびえ立つツインタワー
そこの一階でエレベーターのボタンを押す
扉が開き、目的階のボタンを押す
扉が閉まりエレベーターが登り始める
窓があって外が見える
どんどんこれまでいたところから離れて行く
僕は満足感と優越感とちょっとの寂しさを覚える
ところがある階で一度止まったかと思ったらなぜかエレベーターが横に動き出した
あれっ、あれっ、と思っているとまた登り、そして今度はまた違う方角へ横に動き、また登っていった
まるであみだくじを逆に進んでいるようだった
やがてメリーポピンズに出てくるような屋上というか屋根の上にある傘のついた煙突みたいなのが立っているところに着く
夕焼け空の向こうにツインタワーが霞んで見える
僕はボケーっと、それを見ている
もう二度とあそこにはたどり着けない

んで今見てた悪夢ちゃんはこんな感じ。

自転車で走ってた
ぴあのビルに蛙男商会の大きな看板が入ってた
チャリの買い物かごにお兄ちゃんがチラシを投げ入れたけどすぐ飛んでった
牛丼かすた丼のチラシだった
何かに腹を立てて歩いていると同僚のOLちゃんに「怖い顔してますよ」と言われた
「そう?」と引きつりながら答えた
ビルのテナントの壁をグーで叩いたら壊れた
周囲の人が非難の目で見る
トイレの奥にシャワールームみたいのがあって、そこで「壁の向こうから激しいセックスの喘ぎ声が聞こえてくる」とバカ騒ぎしているヤツらがいた
僕は嫌になって逃げ出した
チャリで坂道を登ったり駆け下りたりした
商店街のオバちゃんを縫って走り回った
土手のようなところでは道ではなく斜面を駆けていた
カミさんは誰かと酒を飲んでた
俺には気付かない
カウンターに座り一人で飲んでるヤツもいてそいつの肩をポンと叩いたらそいつはキョトンとしていた

会社の宴会帰りに路上で記念写真サービスをやっているという若い奴らに捕まってみんなで写真を撮った
「どーせボッタクリだからやめようぜ」と言ったがみんななぜか楽しそうで結局僕もその記念撮影の隅っこに仏頂面して収まった
翌日写真の引き取りに行くと誰もいなかった
だから言わんこっちゃない
みんな怒って奴らを探しに行ったが見つからない
僕も探すふりをしていたが「言わんこっちゃない、言わんこっちゃない」とあまり身が入っていなかった
探す気もなくぶらぶら歩いているとその記念撮影を持ちかけてきた奴らの一人が他の人に話を持ち掛けている所を見つけた
声を掛けると騙したわけでは無いという
とりあえずそいつをみんなの所へ連れて行く
他の仲間もいて、どうやら本当に騙したわけではなかったようだ
きちんと写真を受け取りみんな笑っていた
とても気まずかった
写真には浅はかな疑念と傲慢な態度に満ち満ちた醜悪な自分が写っていた
しょうがないよこんな俺だからなしょうがないと言っていた

しょうがないというよりはしょーもないんだが。
明日良い日になりますように。

GachifloZ
oooxxx