綾鷹カワウソ妄想譚

一生涯の愛をこめて

片手だけでは音は鳴らない


今週のお題「ハロウィン」
ディズニーランドでいちばん人気があるのがハロウィンイベントだと聞いたことがある。人気の由来はハロウィンという日本に馴染みのないイベントがディズニーランドの「ここではないどこか感」を増幅させてくれていたからじゃないかと思っているのだが、ここ数年はすっかり日本の恒例行事みたいになってしまっていて逆にその「ここではないどこか感」が薄れてしまっているような気がするのは残念でならない。先週末なんて都内はどこもかしこも仮装した若者でいっぱいで、僕はちょっと「う〜ん」と思ってしまった。
僕もここ7-8年は毎年行って楽しんできたが、今年はとうとう行けなかった。我が家のTDRの2パーク年間パスポート予算がももクロちゃんチケット代とグッズ代に使途変更されてしまったからである。TDRはこれまであんまりにも行きまくったので(連れて行かれまくったので、のほうが正解)正直食傷気味だったのだが、行かなければ行かないで寂しいもの。今度一人で行ってこようかな。


テレビを観ていたら桑名正博さんに続いて藤本義一さんが亡くなられたというニュースをやっていた。桑名さんを「華のあるギタリストで・・・」みたいな紹介してる一方で藤本さんを「深夜番組の司会でおなじみの・・・」と紹介していて、なんかあんだろうよ他にも・・・と僕は少し小首をかしげた。

その深夜番組というのはどうやら11PMのことらしいのだが、このおじいちゃんを公言してはばからない僕ですら実はリアルタイムで見た記憶がない。

僕は子供のころ祖父祖母や叔父叔母らと大きな一戸建ての家に住んでいたのだけれど(飼っていたスカンクが逃げ出してタライで追いかけ回したのを覚えている)、小学生の頃に僕の家族だけ近くのマンションに引っ越した。当時どんだけ流行の最先端だったかよくわからないが、やはり古い話なので今でいうところの団地とあんまり変わらない。要するにクソ狭いのだ。

自分の部屋なんて夢のまた夢だし、強制的に家族四人全く隠し事のない生活を強いられた。僕はそれがやはりたいそう不満で散々愚痴ったように思うが、今の自分を考えると思春期に一人きりになる時間なんかを持っていたら確実にオカシクなって刑務所か鉄格子のはまった病院にいたであろうことは容易に想像がつく。

そんな狭い家で、さらにくどいようだが昔の話なのでテレビは一家に一台が当たり前のチャンネル権戦国時代。当然ビデオもないので録画しといて後で見るなんてことも出来ない。ドラマやアニメはともかくバラエティやスポーツ番組の再放送なんて無いから「やってる時に見なけれは一生見る機会は無いのだ。
心の中以外は品行方正学業優秀健康優良児だった僕は「明日学校がある子は早く寝なきゃダメ」という親の教育方針に素直に従ってとっとと就寝していた。

そんな時代に黄金期だった11PM。いったいどんな番組だったんだろう。


ここまで書いて不思議な事に気が付いた。
11PMを全く見た記憶が無いのは事実だが、ウイークエンダーや独占!大人の60分については鮮明な記憶があるのはどうしたことだろう。今となっては想像するしかないが、真面目な僕はきっと「明日学校がある子は寝なさい」というルールをしっかり守って週末の夜は「明日学校が無い子なので起きていていいはずだ」とフスマをこっそり開けて父親の見ていたこれらの番組を覗き見していたんじゃないかと。
うーん、やっぱり嫌なガキだ。

GachifloZ
oooxxx